引用:アマゾン
いまいち何を伝えたいのか理解できなかった本
この本はどちらかとうと、学生に向けて書かれた本なのかもしれない。
それも大学生ぐらいに向けて。
主旨としては、「学校での好成績なんか意味ないから、ちゃんと物事を理解しながら勉強をしなさい」という事を言っている本だ。
正直、普通のビジネスマンにはあまりオススメしない内容である。
どちらかといえば科学者や医者、士業といった専門職に就きたい人にとって向けられた本で、ビジネスとしての学びは少なかった。
著者の経歴
ケン・ベイン。ザ・ディストリクト・オブ・コロンビア大学において学務担当副学長を務める。全米ベストティーチャー・ランク入りをはじめ、数々の優秀教授賞を受賞。「世界を変えるエリートは何をどう学んできたのか?」はハーバード大学出版局賞を受賞。著書に全米ベストセラーになった「ベストプロフェッサー」がある。
プラスの外的要因があなたをダメにする。
報酬、成績、賞、そういった外的要因がもっとあれば勉強や仕事をもっと頑張るのに。
そんな事を想っている人は世の中に多いものだが、心理学的にそれは否定されている。
なにかをやろうとした時、モチベーションは外からではなく内側から発生させなければいけない。
興味や好奇心で勉強を始めた時、あなたは普通より深い勉強ができるようになる、という主旨の本だ。
自発的に勉強することで、真のエリートになれる……というが真のエリートがどういう人間かという説明がまったくなくてイメージがし辛い。
読んでみた感じだと士業だとか科学者だとか高度な専門分野の人だろう。
だが大人になった私たちは学校のように勉強を強制されるモノではない。(なにかの資格を受けるように会社から言われる人もいるかもしれないが、資格を取るための勉強法はそれこそこの本では勉強できない)
ということは優秀な科学者や医師などになるためには、ただ点を取るだけの勉強法ではダメだと言いたかったのかもしれない。
ただビジネスマンの場合、勉強する時は当然実務に活かすために勉強している。
勉強に対する心構えなどは「今さら言われなくても……」というのが本音だった。
学校の勉強はつまらない
著者も指摘していることだが、学校の勉強は非常に退屈なものである。
だがそれは学校のシステムが成績などの「外的要因」にあふれているせいで、生徒のモチベーションの低下を生んでいるのだそうだ。
確かに私も昔は勉強がすごく嫌いだった。
それでも一般的な年収よりずっと高い額を稼げるようになったんだから、勉強しなかった事を後悔もしていない。
勉強が自分のなんの役に立つのか全く理解できなかったのだ。
だがそんな私でも本は好きでよく読んでいたし、役に立つ勉強なら好んでしていた。
特にビジネス本に関しては中学生の頃から読んでいた。
あとは小説やライトノベル、SFなどが好きでよく読んでいた記憶がある。
大人になってなんの因果か高校の試験官のバイトをしたこともあるが、そこで配布されるテストの問題を見てげんなりしたものだ。
日本史に関するもので、大人になった私は歴史を勉強し直したいなと思っていた。
しかし、問題を見た瞬間に興味は失せた。何の面白味もない問題だった。(文章の穴埋め問題)
固有名詞を暗記したところで歴史の何が学べるというのか。
コンビニのパンの種類でも暗記した方がまだマシだ。
というわけで、そんな暗記だったりのつまらない勉強をするのではなく、自分の興味に基づいて「知識を理解しよう」という内容の本だった。
現役学生なら一度は目を通してみてもいいかもしれない。
ケン・ベイン氏の<世界を変えるエリートは何をどう学んできたのか?>は残念だがビジネスにはあまり使えない。
仕事に使う知識は学校で学ぶようなやり方で勉強しても意味がないし、自然とこの本に書いてあるような学び方をしていることだろう。
だが、現役学生であれば有益な本かもしれない。
勉強に対する姿勢が変わること請け合いだ。
この本から何が得られるのか?
正しい勉強の仕方
この本の欠点
ビジネスにはあまり役に立たない。
書評まとめ
ビジネスマンではなく、現役学生にオススメ。
評価
物足りない