【大満足】東急ハンズで8年連続売上ナンバーワンの著者が教える<売れないモノを売る技術 著:河瀬和幸>レビュー!

売れないモノを売る技術表紙

引用:アマゾン

ゴミ商品を担当させられても売る男

愛するあなたへ。

あなたには売りたいもの、売らなければいけないものがありますか?

何かを売るという事はとても難しいことです。世の中には大ヒットする商品がたくさんある一方、全然売れていない商品はその何倍、何十倍と死屍累々と積みあがっています。売れる商品なんて氷山の一角でしかありません。

良いものなのに売れないということもあるでしょう。しかし、実際のところは「これは売れないよなぁ……」と売っている側も納得してしまう商品が大多数ですよね。

もっと良い商品になれば、もっと安くなれば売れるのに。セールスマンのあなたがいくらそう思っても商品自体のスペックを変えることはできないのです。

では果たしてそんな商品を売ることはできるのでしょうか?

<売れないモノを売る技術>によれば、その商品を販売するにあたって一つだけ変えられる部分があるとのこと。

それは、自分自身です。

商品、売り場、値段が変わらないとしても、売るための意識、やり方、工夫は自分が変えられます。

売れない商品を売る方法とは、売れない商品をプロデュースする……売れないアイドルをトップアイドルに押し上げる敏腕プロデューサーのように、商品を魅力的にアピールする方法を自分が考えることなのです。

著者の経歴

河瀬和幸。イエローハットに3年間籍を置き、タイヤ売上日本一に輝く。その後、イエローハットから独立し、東急ハンズや百貨店などで10年以上に渡って通算2400回に及ぶ店舗訪問回数を経て独自の販売技術を編み出す。東急ハンズにて8年連続で売り上げ第一位商品をプロデュースする。

現在は販売コンサルタントで、カワセ・クリエイティブ・カンパニーず代表取締役。

その男は「売上創造人」と呼ばれた。

独立販売員という聞きなれない職種(完全歩合の販売員のようなもの?)についた河瀬和幸氏も最初から順風満帆だったわけではありません。

実は販売員として独立し、デビューした当初は東急ハンズで商品を売った実績がなかったせいで「売れる商品」を扱わせてもらえなかったのです。「売れる商品」にはすでに専属の販売員がついていたからです。

しかし河瀬和幸氏はそんな状況に絶望するどころか、逆にチャンスと捉えました。

私は、「売らせてもらえない」から、いつまでも、「実績が出ないまま」でした。
ところが、そんな状況も、ある日、チャンスだと思えるようになったのです。
「売れないお店」の、「売れない売場」で「売れない商品」を売るという三重苦の状況は、まさにチャンスだったのです。

非常に厳しい状況においての気付きが、河瀬和幸氏を「売上創造人」に押し上げるための一歩になったのでした。

私が、「モノを売るには法則性がある」と気づいたきっかけは、これまでの販売方法の否定でもありました。多くの人が考えているような方法では、「モノは売れない」と、私は確信したのです。

河瀬和幸氏が気付いた「モノを売るための法則性」こそが、「商品をプロデュースする力」ということでした。

そしてこの著書「売れないモノを売る技術」は、河瀬和幸氏が10年間で得たノウハウのすべてを集約したと謳っているのです。

そしてそのうたい文句通りトップセールスマンである一瀬和幸氏のノウハウのすべてが書かれており、本の内容に私はグイグイ引き込まれていきました。

価格競争がまったくの無意味になる

売れないモノを売る技術1

モノを売る仕事をしていれば、大多数の人が直面するのはライバルとの『価格競争』です。

もしかしたらあなたも価格競争に巻き込まれ、胃がキリキリするような想いを今もしているかもしれません。

ですが、正直なところ価格競争ほど不毛な争いはありません。コスト削減には限界があり、いつしか削るのはあなたの利益になるからです。過去には1個売って入ってきた利益が、3個売ってやっと手に入るような状況になるのが価格競争という世界です。

そして価格競争の行きつく先は、破滅です。倒産、ライバルとの共倒れです。そんなチキンレースにいつまでも付き合っていては身が持ちません。

ではどうすればいいかというと、価格以外の部分で売る方法もあるのです。

そういうと「なーんだ、結局商品の質が良くないとダメなのか」という風に勘違いしてしまうかもしれませんが、そんな単純な話でもありません。

平凡な商品でも売れるようにするための技術。それこそが「商品のプロデュース」という考え方であり、平凡な商品の魅力をいかに引き出せるかと考える事です。

売るための条件を変えようとすると、自分の都合だけでは、どうしようもないことが出てきます。本当に、どうしようもないことだらけなのです。

商品を良いものに変えれば売れやすくなるのは当然です。ですが販売員が商品を勝手に変える事は決してできないのです。だからやれることは自分のやり方を変えることだけなのです。

その実例として、例えば商品の良さをアピールすること、売れない販売員同士で連携すること、商品のストーリーをアピールすること、色々な技術がここで紹介されています。

その中でも私が一番共感したのは、弱者は合理化の裏をかき、手間のかかることで対抗すること。中でももっとも経費がかからないのが「情報」という付加価値を加えること、という部分でした。

例えば楽天などで高い買い物をしようとすると、その製品の開発ストーリーについて長々と説明が表示される事があります。

時にはうっとうしく思う時もありますが、しかし真剣に商品を検討している時にはそういったストーリーが心に響き、購入に踏み切るキッカケになります。つまり、情報が買い手である私の背中を押したのです。

「情報」という付加価値は確かに経費はかからないかもしれませんが、十分な影響がある武器なのです。

もはや安いだけでは買わない時代

私の体感もかなり入っていますが、今の時代はもはや「いくら安くても買わない」時代になってきているのではないでしょうか。

特に若年層と言われる層では、一時期「若者の〇〇離れ」などが騒がれました。

例えば車離れとかテレビ離れとか。今の若者は車は買わないテレビも買わない。一体何が欲しいんだ? というような議論が巻き起こり、物欲がないとか言ってなぜか叩かれました。

ですがそもそも時代の流れと共に消費行動の様式が変わってきただけで、別に若者だって何も欲しいものがないわけじゃないし、お金も使うところでガンガン使っているのです。例えばソシャゲに毎月数十万使ってるとかいう話はザラにありますよね。

じゃあ一体何がどうなってるの? っていう話になると、要するに既存の販売手法の大部分が時代遅れになっているということ。

近代史にそって説明すると、戦後の1950~1960年代の不足の時代にはテレビや車を所有することがステータスの時代がありました。

しかし多くの人にモノが行き渡って持っている事が当たり前になると、今度は良い車、いいテレビを所有することがステータスになりました。ベンツとかポルシェとか、でかいテレビとかブランドバックとか。

「若者の〇〇離れ」とかって騒いでいる人の大多数はそこを体験した世代ですね。

ですがバブル崩壊と共に高級品を持っていた人の大多数が凋落しています。そしてその現実を今の若者は知っているし、真似したいとも思わないのが実際のところです。特にインターネットができてからはいくらでも調べれば安くていいものを探せるわけです。

昔は安かろう悪かろうの時代でしたが、今は安くてもそれなりに良い商品がある時代です。

それほど質が変わらないのにわざわざ高級品を買う必要あるの? っていうのが正直なところですよね。

それどころかいくら安くても要らないものは要らないのが最近の風潮です。

断捨離という言葉が流行ったように、もはや周りにモノが溢れているんだからわざわざ要らないものを買う必要がない。1円でだって新しい物を増やしたくない。それが時代の流れだと思います。

そんな中を、20~30年前と同じやり方で売ろうとしても売れないのは当たり前だよなぁというのが正直な感想です。まだまだ多いですけどね、そういう会社。もちろん、それでも一つも売れないってことはないので変化もゆるやかなんですが。

ですが時代が変わってるのに昔と同じやり方で売ろうとしても売上が下がるのは当たり前です。

じゃあ、今の時代の売り方っていうのはどういうのだ? っていうと、この河瀬和幸氏の<売れないモノを売る技術>に書かれてあるような方法なのかなぁと思います。

少なくとも言えることは、これからは売り手の「ストーリー」が重要になってくるということ。

数ある中から選ばれるためには一つ一つの商品の物語が必要です。

そういった意味では、ビジネスにおいていかに「ストーリー」で人に物事を伝えるか、というノウハウも知っておいて損はないです。

引用:アマゾン データなんて捨てろ。 愛するあなたへ。 人を説得したい時、あなたにも自分の話を響かせたい瞬間があるだろう。...

この本は「ストーリー」で伝えるという事について参考になりましたね

今までとはまったく違ったアプローチ、考え方にならないといけません。今までのやり方をやっていて「売れないなぁ……」と言っている会社はもう時代が変わったんだという事に気付くことが先決そうです。

そういう意味で<売れないモノを売る技術>は現代にマッチした販売手法だとうならされる本でした。

この本から何が得られるのか?

ほとんどの会社が勘違いしている、現代における販売のアプローチを学べる

トップセールスマンによる実践的なノウハウを学べる

この本の欠点

本の序盤に書いてあるシーソーの理論がややわかり辛かった。(これが著者の考え方の肝になる部分なんですけどね)

そこはまあサラッと流しても本の内容は理解できるので、よくわからなかったらスルーしてもいいかも。

書評まとめ

現代的なマーケティング、販売手法を学べる良書。モノを売りたいすべての人に一読の価値あり。

評価

大満足

最後まで読んでくれてありがとう。あなたが好きです。