【大満足】カルロス・ゴーン、数々の企業再生を実現してきた年収18億円の経営手法を赤裸々に語る<カルロス・ゴーン経営を語る 著:カルロス・ゴーン>レビュー!

 表紙
引用:アマゾン

数々の企業を黒字回復させたカリスマ経営者

愛するあなたへ。

日産自動車の偽装問題が話題になりましたが、今年の3月末まで日産は非常に好調な会社でした。

カルロス・ゴーン氏はまさしく日産の救世主だという事には変わりありません。今にも倒産しそうだった日産に乗り込み、見事に経営をV字回復させたカリスマ経営者です。

もちろん、その手腕もマグレではありませんでした。

フランスから異文化の日本に乗り込んできて、会社を再生させるというのは非常に難しいことだと思います。会社を知る前にまずは文化の違いに馴染むことから始めなければならないでしょう。そこを間違えれば、社員はその外国人経営者に心を開くことはありません。

カルロス・ゴーン氏はそれをきっちり理解していました。

いや、それだけではありません。経営に大切なものをすべて理解しているからこそ、世界各地で企業を再生することができたというべきでしょう。

カルロス・ゴーン氏は日本、フランス、アメリカ、ブラジルとその活動の領域をまったく別の国に移しています。

そのすべての国で成功できたとするなら、その成功哲学こそ普遍的な真理なのではないでしょうか?

世界のすべてで成功できるビジネス思考。

あなたがそれを知りたいなら、この「カルロス・ゴーン経営を語る」を読まない理由はありません。

著者の経歴

カルロス・ゴーン(Carlos Ghosn、1954年3月9日 – )は、フランスの自動車会社ルノーの取締役会長兼CEO(PDG)にして、日産自動車の会長、三菱自動車工業の会長[1]。またルノーと日産は、2010以降全世界自動車市場の約10%のシェアを保っているが、ゴーンは両社の株式の相互保有を含む戦略的パートナーシップを統括する「ルノー・日産アライアンス」の社長兼最高経営責任者(CEO)をも兼務する。

wikiより抜粋-

5年で2兆円の有利子負債を返済したカルロス・ゴーン氏の手腕

カルロス・ゴーン氏の一体何がすごいのでしょうか?

それは日産が膨らみに膨らんだ有利子負債2兆円を、たった5年ですべて返済してしまったというたった一つの事例からもわかります。

日産は当時自力での再建は不可能で、破産申し立てをするか、どこかと提携して生き残りに賭けるかの二択しかありませんでした。そして日産は生き残りに賭けたのです。

日産が提携したのはフランスのルノーでした。カルロス・ゴーン氏はそのルノーから日産を立て直すためにやってきたのです。

だから実はカルロス・ゴーン氏は日産の経営者であった時も、ルノーの社員でもあったのです。これは意外に知られていない事実かもしれません。

カルロス・ゴーン氏といえば高額報酬で何度も話題になったのを覚えている方も多いでしょう。実は日産のCEOであると同時にルノーでもCEOとなり、日産で10億円、ルノーで8億円、年収18億円を超えるモンスター級の凄腕経営者なのです。

裏を返せば何の能力もなしにそれだけの報酬をもらうことなどできないし、二つのグローバル企業のCEOになることなど絶対にできません。

日本では高額報酬の話題ばかりが盛り上がってその功績については二の次にされている気がしますが、実際にそれだけの報酬の価値はあったと判断せざるを得ません。

潰れかかっていた日産を短期間で再生し、黒字に乗せたその手腕を思えば報酬が10億円でも安いぐらいではないでしょうか。

ちなみに世界的に見れば日産と同じ規模のCEOであれば、年収は16億円程度が平均だそうです。つまり、ゴーン氏はかなり割安で仕事を引き受けてくれていると言えます。

トヨタ社長は年収3億5000万円と言われているが、順調に伸びている会社を安定軌道に乗せたまま経営するのと、今にも潰れそうな会社を業績回復させるのでは、後者の方が価値があると言わざるを得ません。

もちろんトヨタのような大企業を安定軌道に乗せ続けるのは難しいが、倒産寸前の会社を再生させるのはもっと難しいはずです。そして、潰れた時の経済的影響は計り知れません。

しかしカルロス・ゴーン氏は見事に企業を再生してみせました。

しかも、日産が最初の例ではありません。

ミシュラン時代にはブラジルと北米の事業部を立て直し、ルノーに入っては大規模なコストカットで経営を黒字化し、そして日産でもまた業績をV字回復させました。

まさに常勝将軍、自動車業界の呂布です。

少なくとも自動車業界においては、最高の経営者と言うしかないでしょう。

にじみ出るカリスマ経営者の謙虚な人柄

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<カルロス・ゴーン経営を語る>を読んでいてまず感じたのは、ゴーン氏の謙虚な人柄でした。

普通、カリスマ経営者といえばいわゆるオラオラ系、控えめにいっても燃える情熱を感じさせる人が多いです。

高額報酬のせいで強欲なイメージが少なからずあった私だが、本を読めば少々イメージが違うことがわかりました。彼は強引にことを進めるリーダーではなく、相手を尊重しながら仕事を進めるタイプの、和を重んじるリーダーのようでした。

日産の立て直しにしても、「俺が立て直してやる!」といったような主張ではなく、「日産自身が立ち直るのを手助けするために来た」というスタンスで臨んでいます。それは当然、失敗したときの責任を逃れるための発言ではありません。

責任はすべて引き受けながらも相手を尊重しながら粘り強く日産を再生していきました。

日産の企業文化を変えるつもりで臨んだわけではないとカルロス・ゴーン氏はいいます。しかし結果的に日産の企業文化は変わり、再生は果たされたのです。

本の構成としても非常にタメになるものです。

カルロス・ゴーン氏の生い立ちから始まり、ミシュラン、ルノー、日産が弱っている状況で、何を行ってどう業績が回復したのかが体験談として書き出しています。

カルロス・ゴーン氏が成功するために行ったプロセスが書いてあるということは、あなたはこの本を読めば会話すらできないカルロス・ゴーン氏の仕事ぶりを特等席で見ることができるということです。

しかも、三十数年分の仕事ぶりを見ることができるのです。

もちろん間近で見なければわからない、カルロス・ゴーン氏が持つパワーのようなものはあるでしょう。

しかし一方で、今から間近にいっても三十数年分の仕事を見ることはできません。日産が、ルノーが、ミシュランが、カルロス・ゴーン氏のどんな行動によって再生したのかは、この本を読むのが一番よくわかります。

では、その経営哲学とはなんでしょうか?

それほど目新しい経営哲学があるわけではない

この本を読んでわかることは、彼の経営哲学にそれほど目新しいものがあるわけではないということです。

しかし、それはつまり「経営の普遍的真実」が詰まっているということです。

経営の基本。「これさえあれば成功する」という最小のエッセンスが、カルロス・ゴーン氏の持つ経営哲学ではないでしょうか。

でなければ、あらゆる国のあらゆる企業で会社を成功させることなどできません。

そしてその経営の基本はシンプルだが実行が難しいのです。というよりも実行に勇気がいります。経営の失敗を認め、現実を直視し、計画を立て、人員を整理し、再出発し、計画を現実にしていく。

その一つ一つを徹底的にやる。それがカルロス・ゴーン氏のすべてです。

例えば日産の社長に就任した直後、カルロス・ゴーン氏は世界中の日産の関係各所に回ってそこで働く関係者に話を聞ききました。また取引先のディーラーやサプライヤー、そしてユーザーにまで意見を聞いて回ったのです。

徹底的な現場主義で、机上のデータを必要以上に重要視していませんでした。

会社の社員、幹部、組合、すべてに話をしてまとめていくやり方です。カルロス・ゴーン氏は剛腕を振るうワンマン経営者ではなく、会話を重視する協調型のリーダーでした。だからこそ日本企業でも成功することが可能だったのでしょう。

日産時代にも徹底的な仕事ぶりで、「セブンイレブン」というあだ名がつけられたといいます。朝から晩までコンビニのように働くというハードワーカーだったのです。

世界中の現場を回って状況を把握するので数か月、そしてそれを分析し、経営戦略を立てて計画を作ります。しかし、そこまでで全体の実務の5%でしかないといいます。残り95%は、その計画を実現するためのひたすらの努力です。

カルロス・ゴーン氏が何となく凄いのは知っているし、この本も非常に控えめに書かれているので読んでいてもいまいち凄さが伝わってこないかもしれません。

しかし冷静に考えてみて下さい。

彼は数々の企業を再生して一流企業に戻した、年収18億円の男なのです。

この本から何が得られるのか?

超一流の経営者の体験談と経営思想を学べる

この本の欠点

淡々としているので凄さが伝わりにくいかもしれない。

サラッと流されて書かれているので、体験談の臨場感は乏しい

自伝ではなく、思想的な部分などはインタビューを基にまとめられているので細かい部分のエッセンスは消えている。

書評まとめ

成功のルールを学びたいなら外せない一冊

評価

大満足

最後まで読んでくれてありがとう。あなたが好きです。

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