引用:アマゾン
知の巨人たちの知識
愛するあなたへ。
今日は池上彰氏と佐藤優氏という国内でもトップクラスの知識人が書いた本を紹介したい。
池上彰氏といえばテレビではどんな事でも視聴者にわかりやすく説明する事で有名な人物だし、佐藤優氏といえば元外交官で月間300冊も読書する知の巨人だと言われている。
どちらも日本で広く認められている知識人だ。
しかし、そもそもこういった人たちはどういう風に「知識」を学んでいるのか?
ありとあらゆる知識を網羅する二人が実践している情報収集術が「僕らが毎日やっている最強の読み方」の中で詳細に書かれていた。
著者の経歴
池上 彰(いけがみ あきら、1950年8月9日 – )は、日本のジャーナリストである。東京工業大学特命教授、信州大学・愛知学院大学特任教授、京都造形芸術大学客員教授、名城大学教授、特定非営利活動法人日本ニュース時事能力検定協会理事。
かつてはNHKで、社会部記者やニュースキャスターを歴任。記者主幹だった2005年で退職したことを機に、フリーランスのジャーナリストとして各種メディアで活動している。引用:wikipedia
佐藤優。日本の外交官、作家。学位は神学修士。同志社大学神学部客員教授、静岡文化芸術大学招聘客員教授。 在ロシア日本国大使館三等書記官、外務省国際情報局分析第一課主任分析官、外務省大臣官房総務課課長補佐を歴任。引用:wikipedia
情報収集の王道は【人】と【本】
タイトルが「僕らが毎日やっている最強の読み方」とあることからもわかる通り、この本では主に活字媒体からの情報収集の方法がメインとなっている。
しかし活字というのは本だけではない。雑誌や新聞、ネットも活字の媒体だ。
だがその中でも二人が特にオススメするのは本から情報を収集すること。
その理由として、本は信ぴょう性が高く一つのテーマを体系的にまとめているからだ。
もっと悪いのは、ネットの情報は本のように出版社のチェックが入っていないから間違っている事があるのも厄介だ。
特に専門的なテーマの知識などはネットよりも本から情報収集した方が質も高く、時間も短く済む場合が多い。(たまにブログより内容の薄いハズレ本もあるが、全体から見るとほんの一部だ)
この本の中でもネットで情報収集するのは上級者向けだと書いている。
ノイズが多過ぎて効率が悪いという事だ。
さらには本からだけでなく、人と会って情報収集する大切さも説いている。
本ばかり読んでいるなら人に会うようにし、人にばかり会っているなら本を読むようにする。
本から得られる情報と人から得られる情報では、情報の質が違うのでそのバランスが大切だという事だ。
徹底的に情報を収集するプロ
池上彰氏と佐藤優氏はそれを仕事にしている事もあり、情報収集にかける労力がとてつもない。
「僕らが毎日やっている最強の読み方」を読んでいても「これをちょっと真似するのは無理……」というのが率直な感想である。
例えば新聞も毎日複数紙読み、目を通している雑誌は池上彰氏で30誌、佐藤優氏にいたっては55誌である。
しかもそれで終わりではない。ネットで国内や海外の公式ニュースサイトなどもチェックしつつ、さらに加えて本まで読むのだ。
常人ならインプットだけで毎日が終わってしまいそうだが、二人はさらに知識人としての仕事もこなすのである。
正直、とんでもないハードワーカーだ。
私も二人の真似をしようと思いながら最初は読んでいたものの、途中から「よし、真似できる範囲で真似しよう!」と思い直した。
そもそも私はこの二人のように『知識人』という職業ではないし。(逃げ口上)
しかしそれでも、やはり読書の仕方など非常に参考になる部分は多かった。
普通なら情報のインプットだけで一日が終わるところを、いかにして一日の数時間だけで終わらせるか?
その「最強の読み方」は確かに、普通の読書法ではなかった。
倍の速度で情報収集できるようになった
私も自分なりにこの本に書いてあった「最強の読み方」を実践している。
といっても、池上彰氏と佐藤優氏のような膨大な情報を収集しているわけではない。
正直、私が実践できているのは「僕らが毎日やっている最強の読み方」に書いてあるノウハウのうちほんの一部分だけだ。
それでも自分に必要な本を読む速度は倍になったと思う。
とても二人に追い付けないにしても、『知識人』という職業ではない自分には十分すぎる成果だ。
情報の大切さは誰しもが理解していることだが、一方で情報があふれる現代では情報収集に膨大な時間がかかってしまう。
その情報収集をいかに素早くこなし、インプットにかける時間を圧縮できるか。
それもまた現代に求められるスキルの一つだろう。
というわけで「僕らが毎日やっている最強の読み方」は非常に役立つ本だった。
情報のインプットの大切さを知りつつも毎日忙しくて時間がないあなたへ、ぜひともオススメしたい一冊だ。
ちなみに……小説などの娯楽本に対しては有効ではない。
速読術とはまた違うので、その点だけはご注意を。
この本から何が得られるのか?
この本の欠点
この本を読んでやり方を知っても二人と同レベルに博識になるのはほぼ不可能。
そもそも『知識人』という職業で情報収集それ自体も仕事だから、二人はあれほど色んな事に詳しくなれる。
同じレベルを目指すのは現実的ではなかった。
でもそれを差し引いても実践しやすい事がたくさん書かれているので、自分にできる部分だけ採用すればよい。